保冷できるオリコン?オリコンの種類と保冷性能を解説

保冷できるオリコン? オリコンの種類と保冷性能を解説

温度管理のヒント
2022.01.17

・オリコンって保冷性能はないよね?
・オリコンって何?
・オリコン?折りコン?
・オリコンってどんな種類があるの?

皆さん「オリコン」をご存じでしょうか?
物流関係にお勤めでしたら馴染み深いアイテムかもしれませんが、上記のような疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
この記事では収納や配送を大きく改善するアイテム「オリコン」について詳しく解説し、
また記事の後半では「オリコン」を使った温度管理についてお伝えいたします。

◆目次
1.オリコンとは
 1-1.オリコンの種類
  1-1-1.オリコン
  1-1-2.サンクレットオリコン(フタ付きオリコン)
  1-1-3.マドコン
  1-1-4.オリコンラック(扉付きオリコン)
 1-2.段ボールと比べてオリコンって?
  1-2-1.オリコンを使用するメリット
  1-2-2.段ボールと比較したオリコンのデメリット
2. オリコンを使って温度管理をするには
 2-1.断熱機能を持ったオリコン
 2-2. オリコンの内袋になる保冷・保温ボックス(シッパー)
 2-3. おまけ:オリコンと嵌合する保冷ボックス
3.まとめ

1.オリコンとは


オリコンとは「折りたたみコンテナボックス」の略。折りコンとも表記されることがあります。
商品を入れる組み立て式のコンテナボックス(容器)で、使用しない時は折りたたんで収納することができる物の事を指します。通常のコンテナとは異なり、折りたたみ収納できることで、スペースを確保することができます。
オリコン最大の魅力、それは積み重ね(スタッキング)できること。溝がしっかりある為、かっちりと嵌まり積み上げることができます。段ボールなどの入れ物と異なり、崩れにくいのは魅力的。
また型によってはサイズの違うハーフサイズ物をオリコンの上に嵌合し積み重ねることもできるため、積載効率や安定性も◎。
最近ではファッションブランドやアニメ、鉄道会社などとのコラボグッズとしてもオリコンが発売されおり、物流業界だけでなく一般家庭でも目にする機会があるかもしれません。

1-1.オリコンの種類

それではオリコンにはどのような種類があるのでしょうか。
今回は三甲株式会社の商品を例に4種類をご紹介。

1-1-1.「オリコン」

オリコン20Bの写真
▲オリコン20B
折りたたみコンテナを代表する「オリコン」。こちらは商品名もオリコンとなっており、名前の通り折りたたむことができるコンテナボックスです。
折りたたむことで、未使用時の保管スペースや返送時の輸送コストを削減。折りたたみ後の容積が1/4になり、物流コストの低減・流通の効率化をサポートしてくれます。
オリコンにはいくつかの種類があります。
・外側が透明で中身が見えるタイプのもの
・中仕切を差し込めて仕分けやすくなっているもの
・側面がメッシュ形状になっており通気性を良くしているもの
などオリコンの中に入れるものや求められる機能によって使い分けられています。

1-1-2.「サンクレットオリコン(フタ付きオリコン)」


▲サンクレットオリコン20B
サンクレットオリコンとは、フタと一体化しているタイプのオリコン。フタつきオリコンとも呼ばれます。
通常タイプのオリコンと異なり、フタがある為中身が飛び出してしまうことを防止しています。さらに、フタと一体化しているので、フタの紛失防止に。
フタにもさまざまな種類があり、
・ギザギザになっていて互いに軽く噛み合うフタ
・隙間が生まれない直線フタ
・ワンタッチでスライドさせるだけでロックできるフタ
など、フタの機能に合わせて選ぶことができます。サイズは内容量16~150リットルまであり、豊富にラインナップされています。

1-1-3.「マドコン」


▲マドコンO-50B
マドコンとは、底面以外の各面に透明窓を一体成型したオリコン。窓とその周りを囲むフレーム構造になっているので、中身の見やすさと強度や耐衝撃性を高めています。
全ての側面に透明な窓があるため、どこからでも内容物の確認が可能に。積み重ねて使っても中身が見え、運び間違えず使うことができる便利な仕様です。
サイズバリエーションは30、40、50、55、75リットルクラス、さらにそれぞれフタ有り・無しの10種類の規格商品があります。更にマドコンは7色とカラフルな色違いがあるので用途によって使い分けて管理の効率化も!

1-1-4.「オリコンラック(扉付きオリコン)」


▲オリコンラック135B(長側扉あり)
オリコンラックは、扉がついており、段積みしている状態で中身を取り出すことができるオリコン。
扉部分が透明になっているため、段積みしている状態でも中身を確認しやすい仕様になっています。また収納棚としての使いやすさ◎。
さらに、普通の棚と異なり自由に段数や配置の変更が利き、不要になった際には折りたたんで収納することができます。
商品によって種類の異なる扉がつけられています。
・長辺が開き収納棚としても使いやすい開口タイプの扉
・扉が外れ内容物を取り出しやすい脱着扉
・下段のコンテナの邪魔をしない中折れ回転扉
など使い勝手のよい扉のタイプを選択することが可能。

1-2. 段ボールと比べてオリコンって?


不要な時は収納できたり収納棚になったりと便利なオリコン。商品を保管するために、わざわざコンテナを購入しなくても段ボールで十分では?と思われる方もいるのではないでしょうか。
ここではオリコンと段ボールと比較した場合のメリットとデメリットをご説明します。

1-2-1. オリコンを使用するメリット

オリコンを使用するメリットは下記の4点が挙げられます。
・商品を入れていない時はコンパクトに折りたたむことができる
→保管スペースの削減に
・耐久性に優れ、重ねて積んだ場合でも箱がつぶれず商品を傷つけずに移動できる。
→商品を守る役割に
・繰り返し使うことができる
→環境負荷やコストの削減に
・マドコンであれば外側が透明な為、箱を開封しなくても中身が見える。
→誤認による作業ロスや確認の手間削減に

1-2-2. 段ボールと比較したオリコンのデメリット

段ボールと比較すると、オリコンを採用するデメリットは下記の4点。
・値段が高い為、初期投資が必要
・折りたたんだ際にかさばる
・出荷用の備品として使う場合は回収が必要に
・オリコンは角張っている為、車両への積載効率に関しては収納の柔軟性に劣る。

2. オリコンを使って温度管理をするには


このサイトは保冷・保温ボックス.comなので、保冷・保温性能に関しても触れていきましょう。
通常のオリコンには保冷・保温性能はありません。しかし、次のような方法であれば、オリコンでの温度管理を実現することができます。
1.断熱機能を持ったオリコン
2.オリコンの中に内袋として保冷・保温ボックスを入れる
これらは、オリコン内の温度を保ったままの配送を可能に。それぞれどんなものなのか、ご説明していきます。

2-1. 断熱機能を持ったオリコン

まずは、断熱機能を持ったオリコン。
三甲株式会社の商品には「サンコールドボックスオリコン」・「コールドオリコン」・「EPオリコン」があります。

2-1-1.「サンコールドボックスオリコン」


▲サンコールドボックスオリコン#66
サンコールドボックスオリコンは、内部に断熱材として発泡ウレタンを充填することで、保冷効果をアップさせたオリコン。
凹型の溝により冷気がボックス内にまんべんなく行きわたり保冷効率を高めています。
外壁は一体成形の為つなぎ目が無いので、洗浄性に優れていて水が浸入する心配もありません。
※一部一体成形ではない製品もあります。

2-1-2. 「コールドオリコン」


▲コールドオリコンEP39B
コールドオリコンは内面に発泡ポリプロピレン(EPP)を組み付けることで、保冷性能を確保したオリコン。
側面・底面ともに平面となっているため、拭き取りによる清掃が容易で清潔さを保ちやすいのが特徴。
断熱材が汚れても簡単に交換可能。

2-1-3.「EPオリコン」


▲EPオリコン#38
EPオリコンは、発泡ポリプロピレン(EPP)で作られており、保冷効果に優れたフタ一体型のオリコン。
各パーツの隙間が小さい為、高い保冷性能を有しています。また内側と底面が波型形状で冷気が通りやすく、結露した水に内容物が濡れづらくなる効果も。

2-2.オリコンの内袋になる保冷・保温ボックス(シッパー)


次に、オリコン+内袋で温度管理をする方法。オリコンの中に内袋として保冷・保温ボックスを入れることで、温度を保ったままオリコンで配送することができます。
保冷・保温ボックスはアルミ蒸着生地と発泡ポリエチレンマットの組み合わせにより優れた保冷・保温効果を発揮。
内袋として入れた保冷・保温ボックスが緩衝材の役割も果たしてくれます。また保冷剤を投入することで要冷蔵品の配送にも◎。
保冷・保温ボックスは未使用時にはオリコンと同様に折りたたむことで1/4まで小さくすることができるので、オリコンと同様に省スペース化に。

オリコンの内袋になる保冷保温ボックスの詳しい説明はこちらの記事をご確認ください。

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2-3.おまけ:「オリコンと嵌合する保冷・保温ボックス」


おまけに、オリコンと嵌合する保冷・保温ボックスのご紹介。
折りたたみが可能でオリコンと一緒に配送できる保冷・保温ボックスであれば、温度を保ったまま配送できその後の返却も簡単!
これまで40年以上、要冷蔵品を配送する手助けをしてきた弊社。嵌合する保冷・保温ボックスの開発前は、オリコンと保冷・保温ボックスを同時輸送する際の積み重ねができず、積載効率が悪くなっていました。現場の方々の声を聴き、作業性をアップさせるため弊社ではオリコンと嵌合する保冷・保温ボックスを開発するに至ったのです。
保冷・保温ボックスがオリコンと嵌合すれば同時輸送が可能になり、積載効率・作業効率が上昇します。作業効率が上がれば上がるほど環境負荷も減り、輸送コスト削減に。

オリコンと嵌合する保冷・保温ボックスの詳しい説明はこちらの記事をご確認ください。

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3.まとめ

この記事をまとめると下記3点になります。
●オリコンとは「折りたたみコンテナボックス」の略。組み立て式のコンテナボックスで、不要な時は折りたたんで収納することが可能。
●オリコンにも窓付や扉付など様々な種類があり、日々の業務の効率化が図れる。
●温度を保ったままオリコンで輸送するには、下記のような工夫が必要。
・保冷・保温対応のオリコンを使用する。
・保冷・保温ボックスをオリコンの内袋にする。
・温度を保つ必要のある物は保冷・保温ボックスで輸送する。

弊社キラックスでは保冷・保温ボックスだけでなくオリコンも販売しております。
この記事を読んでオリコンに興味を持たれた方・オリコンと一緒に温度管理を行いたい方はぜひ気軽にお問い合わせください。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

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