低温トラックとその他低温輸送モード

物流百科事典
2020.06.21

移動体としてのトラックは、冷却装置の重量が減トンとなるためその能力に限界がある。
またドアの開閉等の観作が温度管理に大きな影響を与えるため、基本動作の徹底が必須である。
鉄道・船舶・航空等の各低温輸送モードにも課題が多い。

低温トラックの構造と課題

低温トラックの構造でまず重要なのは、車体と冷却装置に関わる重量をいかに軽量化させ、減トン幅を縮小させるかという課題である。
冷却機およびコンテナの重量で、標記トン数の10~15%はとられてしまう。
従って軽量化のために種々の工夫がこらされている。

(低温トラックの構造に関わる課題)

  1. さらなる軽量化:冷媒性能によるところも大
  2. 冷却機の能力向上:同上、コンテナ内温度上昇防止
  3. コンテナの断熱性能:断熱材、ヒートブリッジ防止、ドアのシール
  4. より低温域の実現:超低温およびそれ以下

低温トラックの冷却能力はコンテナ内の環境温度を維持することが中心であり、
品温を下げるところまではいかない。
またコンテナ内で冷気が循環することが基本であり、商品の積み方についても多少の余裕が必要となる。

複室車の構造と課題

2~3温度帯の環境を実現して同時配送を可能とするハードとしては、
一括物流の実現に当たりきわめて有効である。
しかし積載率・減トン幅。操作性・温度管理精度面ではまだ課題があり、
運用の中で幾つか留意しなければならない。
単室で温度設定を変え、便ごとに商品群を分けて対応するという方法もある。
一般的にはキャビンに近い冷却装置側が冷凍で、後部のドックシェルター接触部分が冷蔵という構造が多いが、これを逆にする場合もある。
冷凍品の物量が多く、積み込み・荷卸しの効率を考えるとこのほうがベターである。

重要なドライパーの基本操作・日常点検

冷却機能に限界があり、常に外気侵入のリスクにさらされる低温トラックにあっては、ドライバーの基本動作の徹底や日常点検は必須である。
これを怠るとハードとしての合ヒカが発揮できないばかりか、積荷としての商品価値を失い強いては販売チャンスロスの発生として、顧客に大きな迷惑をかけることになる。

(低温トラックの基本操作)

  1. 始業点検:特に冷媒の液量チェック
  2. 予冷の実施:最低小~中型車では30分、大型車では1時間程度
  3. 迅速な積み込み。荷卸し:品温を維持する、冷気はコストである
  4. ドア開放時はエンジンを停止:外気の吸い込みを防止する
  5. 納品時にはドアを必ず閉める:コンテナ内温度を維持する、冷気はコストである
  6. 温度モニターの監視:異常時の処置
  7. 終業点検:他ドライバーヘの引き継ぎトラックの動態管理により走行基本データに加え、温度・ドア開閉等のモニタリングも可能になり、もはや配送途上の管理不在は言い訳にならない。