最適な冷凍食品の輸送と管理方法

温度管理のヒント
2025.03.06

今や食卓を支える必須アイテム、冷凍食品。長期の保存が利く・調理時間の短縮・栄養価の保持・緊急時に活用できると様々な恩恵があり、日頃お世話になっている方も多いのではないでしょうか。
しかし凍っている事が重要となる商材のため、輸送と保管において品質保持について様々な注意を払う必要があります。
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この記事では、冷凍食品の輸送においての下記のような懸念点。
「冷凍食品を運ぶ際に何を気を付けるべきか知りたい」
「少量の冷凍食品を運ぶ場合の良い手段を知りたい」
「車内温度管理の注意点を知りたい」
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……といった上記の課題を解決できるように書かれています。冷凍食品輸送で、特に注意しなければならない温度管理。
この記事をお読みいただければ、冷凍食品の輸送方法や管理方法がわかるだけでなく、納品ドライバーや従業員の負担が軽減、トラブルを事前に回避し管理コストを下げ、新たなビジネスチャンスに繋がるでしょう。

◆目次
1.冷凍食品輸送の基本的な注意点
1-1.温度管理の重要性と具体的な対策
1-2.車両選びと資材の選定ポイント
2.輸送車両内の温度管理
2-1.車内温度の適正範囲と管理方法
2-2保管時の温度管理と注意点
3.自社の保冷ボックスの特徴とカスタマイズ提案
3-1.保冷ボックスの基本的な機能と特徴
3-2.過去のカスタマイズ事例3種紹介
4.保冷ボックスを用いた冷凍食品輸送の具体例
4-1.例1:アイスクリームを冷蔵車で輸送
4-2.例2:冷凍品を冷蔵車で輸送(カゴ車タイプ編)
4-3.例3:冷凍品を冷蔵車で輸送(保冷ボックス編)
5.まとめ

1.冷凍食品輸送の基本的な注意点

1-1.温度管理の重要性と具体的な対策

冷凍食品の輸送において最も重要なのは温度管理です。一定の温度を保つことで、食品の品質を維持し、消費者に安全でおいしい商品を提供することができます。
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冷凍食品の保存温度は、日本の食品衛生法により微生物の増殖を防ぐためにマイナス15℃以下にすることが定められています。ただ業界の自主的な基準として、一般社団法人日本冷凍食品協会により安全なマイナス18℃以下で保存することにしています。
(参照元:冷凍食品関連産業協力委員会『冷凍食品自主的取扱基準』
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そのため、冷凍食品を輸送するためにはマイナス18℃以下の温度を維持しつつ、適切な設備と管理が必要です。
具体的な対策として、温度計の設置、定期的な温度チェック、さらには緊急時の対応策を準備することが挙げられます。温度が1度でも上昇すると、食品の品質が劣化する可能性が高いため、非常に注意が必要です。

1-2.車両選びと資材の選定ポイント

冷凍食品を輸送する際には、適切な車両選びが必要です。一般的に冷凍食品を輸送する際には、冷凍車が使用されます。
冷凍車とは、冷凍食品など温度管理が必要な積荷を運搬するため、トラックの荷台部分に冷却機能があり、適切な一定の温度に保ちつつ輸送することができる車両です。
近いものに冷蔵車がありますが、冷蔵車と冷凍車では、管理できる温度帯や機能が異なります。冷凍車と冷蔵車について、具体的には下記記事で解説しています。

3分でわかる!冷凍車と冷蔵車の違いを徹底解説!|お知らせ・コラム|保冷・保温ボックス.com|オーダーメイドの業務用保冷ボックスを製造

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冷凍車は保管温度により、中温冷凍車と低温冷凍車に分かれます。
具体的には、中温冷凍車は管理温度をマイナス5℃前後。低温冷凍車はマイナス15度以下。そのため冷凍食品を運ぶ場合は低温冷凍車を使う場合が多いです。
低温冷凍車の中でも高い断熱性能を持つ車両を選ぶことで、エネルギーコストを削減しつつ、温度管理を効率的に行うことができます。
また、輸送中に使用する資材としては、保冷ボックスや保冷カバーが挙げられます。これらの資材は、冷凍食品を外部環境から守り、温度を一定に保つ役割を果たします。

 

2.輸送車両内の温度管理

2-1.車内温度の適正範囲と管理方法

輸送車両内の適正温度は冷凍食品と同じマイナス18℃以下です。これを維持するためにはいくつかのポイントがあります。
まず冷却装置の性能確認が必要です。定期的なメンテナンスを行い、正常に機能しているかを確認します。
具体的には、結露を排出するために使用しているドレンホースが緩んでいないかやゴミで詰まっていないかや、荷台部分に穴などの隙間が空いていたりして密閉性に問題がないかどうかなどの定期的なメンテナンスを行っています。
次に、温度計を設置し、リアルタイムで温度を監視することが重要です。異常が発生した際にはすぐに対応できるように、アラーム機能を備えた温度計を使用することをお勧めします。
また設備面以外の運用面では、ドアの開閉回数を減らすことも重要です。開閉による外部の熱が入り込むのを防ぐことに繋がり、温度の維持に影響します。他には、食品の保管場所や配置により、冷気の流れをスムーズにし、全体的な温度を均一に保つことができます。

2-2.保冷ボックスを活用した温度管理

冷凍車は荷台全体を冷却する仕組みの為、荷台の温度を分ける事が難しいです。
そのため、冷凍車の荷台いっぱいに冷凍食品を積むことができれば効率が良いのですが、荷台のスペースが余ってしまうとそのぶん冷却の費用が無駄になってしまいます。
そこで、保冷ボックスを活用することで異なる温度帯の物を同時に運ぶことができます。
車内温度と保冷ボックスの庫内の温度を分けることで、スペースの有効活用をすることができ効率的に輸送が可能に。
ただ保冷ボックスを活用して異なる温度帯の物を輸送する場合、用途に合わせた冷媒の選択・保冷ボックスの基材の選択が必要になります。

 

3.自社の保冷ボックスの特徴とカスタマイズ提案

3-1.保冷ボックスの基本的な機能と特徴

保冷ボックスとは、食品や医薬品などの輸送に使用する容器のことを指し、正式には「定温物流容器」と呼びます。温度を一定に保つ物流容器という名の通り、保温ボックスも「定温物流容器」に含まれています。
保冷ボックスは、壁面を遮光性・断熱性に優れた素材を用いているため、輸送環境に左右されることなく、ボックス内部の温度を常に一定の温度で輸送を行うことができます。
当社は保冷ボックスのオーダーメイド製造を行っており、断熱材のグレードや外装素材、サイズなどをカスタマイズすることで、高い保冷性能・保温性能や耐久性・利便性、多温度帯輸送などを実現する保冷ボックス・保温ボックスを製造することができます。小ロット(1個単位から)のオーダーメイド製造も受け付けており、問合せから納品までワンストップで行っています。
そのため、高い断熱性能により長時間にわたって冷凍食品を運ぶのに適した一定の温度を維持することが可能です。これにより、冷凍食品の品質を保ちながら輸送することができます。
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弊社でどういったことがオーダーメイド製造できるかや保冷ボックスのどういった点に注意すると良いかは下記記事にまとまっています。 気になる方はぜひこちらもお読みください。

業務用冷凍ボックス・冷蔵ボックスの選び方
【保存版】購入前に押さえておきたい10項目~冷凍ボックス・冷蔵ボックス~|お知らせ・コラム|保冷・保温ボックス.com|オーダーメイドの業務用保冷ボックスを製造

3-2.過去のカスタマイズ事例紹介

当社では、さまざまなお客様のニーズに応じた保冷ボックスのカスタマイズを行っています。
温度管理はもちろんのこと、作業者の負担軽減に繋がる商品をご提案しています。保冷ボックスや保冷カバーが簡単に折畳み・組み立てが出来る商品や、納品の際に負担が軽減可能な置き配に対応した保冷ボックスなど、お客様の困りごとにあわせた最適な温度管理が実現出来る商品をご提案し採用頂いています。
例えば、輸送車両や輸送される量に合わせた際の設定、輸送温度帯と時間に合わせた性能の調整、断熱材の素材や厚みの選定など要望に合わせた設計を行います。
また、保冷ボックスの外部から容器内部の温度を分かるように温度計をチェックできる窓を作成したり、保管スペースに困っているのであれば折り畳み仕様として縫製したりなど細かいカスタマイズも可能です。
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保冷ボックスをユーザーごとにカスタマイズした事例は納品事例にいくつかまとめています。気になる記事があれば是非ご覧ください。


ロックアイスの配送を手助けする保冷BOXをご紹介!|保冷・保温ボックス.com|オーダーメイドの業務用保冷ボックスを製造


薬・ワクチン等の医療用保冷バッグを販売しています|保冷・保温ボックス.com|オーダーメイドの業務用保冷ボックスを製造

 

4.保冷ボックスを用いた冷凍食品輸送の具体例

4-1.例1:アイスクリームを冷蔵車で輸送


冷蔵車でアイスクリームを8時間輸送する際の温度事例について紹介します。
こちらの温度事例は、保冷ボックスの断熱材の種類や厚みによって蓄冷剤(マイナス25℃グレード)を何kg入れると温度管理可能か、という温度グラフです。
ネオシッパー(断熱材マットタイプ)と真空断熱材、XPS(断熱材40mm)、XPS(断熱材30mm)それぞれ断熱材の種類や厚みによって蓄冷剤の必要枚数が異なります。

4-2.例2:冷凍品を冷蔵車で輸送(カゴ車タイプ編)


カゴ車と保冷カバーを使った、冷凍品を冷蔵車で6時間輸送する際の温度事例について紹介します。
こちらの温度事例は、カゴ車に保冷カバーをセットし、その中に冷凍品を入れて6時間輸送する際、カゴ車の上段と中段、下段にどれくらいの温度差が出るかという温度グラフです。
上段(マイナス17.3℃)、中段(マイナス17.7℃)、下段(マイナス19.5℃)と下段に行くにつれて温度が低いことが分かります。
これは、冷気が上から下に落ちているため、下の方に冷気が溜まることが原因です。
蓄冷剤をセットする際は、上の方にセットすることを推奨します。

4-3.例3:冷凍品を冷蔵車で輸送(保冷ボックス編)


最後に断熱材の厚いモデルである保冷ボックス”ネオシールド”を使った、冷凍品を冷蔵車で8時間輸送する際の温度事例について紹介します。
こちらの温度事例は、断熱材の厚いネオシールドに冷凍食品を入れて8時間輸送する際、冷凍食品の品温と庫内温度を測定し、どれくらい温度差がでるのかという温度グラフです。
8時間後の庫内温度は(マイナス13.2℃)ですが、冷凍食品の品温は(マイナス18.4℃)と、品温の方が低いことが分かります。温度試験の際、品温と庫内温度はイコールではないため、注意が必要です。

5.まとめ

冷凍食品の輸送には最適な温度管理が必要です。
それを実現するには、輸送環境内の温度をマイナス18℃以下にできる冷凍車の導入。そして温度の逸脱が起きないかを常にチェックできる温度計の設置など様々な準備が要るなど。
お客様の状況に合わせたオリジナルの定温ボックスやカバーをご提案いたしますので、是非一度キラックスにご相談ください。
キラックスは長年のノウハウの蓄積と確かな技術力での設計・製造を行い、お客様にご満足いただける定温ボックスやカバーをご提供させていただきます。