物流構造改革!推進の一手として挙げられる共同配送とは?

現在の日本の物流政策は、令和3年6月に閣議決定された「総合物流施策大綱(2021年度~2025年度)」に沿って行われています。本大綱の下では、今後の物流が目指すべき方向性を以下3つの観点とし、関連する施策を位置付けております。

[1]物流DXや物流標準化の推進によるサプライチェーン全体の徹底した最適化
(簡素で滑らかな物流の実現)
[2]労働力不足対策と物流構造改革の推進(担い手にやさしい物流の実現)
[3]強靱で持続可能な物流ネットワークの構築(強くてしなやかな物流の実現)

この記事では、上記「[2]労働力不足対策と物流構造改革の推進(担い手にやさしい物流の実現)」の1手として挙げられている「共同配送」について解説します。お読みいただければ最適な「共同配送」の展開や効率化への取り組みにおけるヒントが得られると思います。
「総合物流施策大綱(2021年度~2025年度)」経済産業省リンク
「総合物流施策大綱とは?|構造改革と生産性向上の気運高まる」コラムはこちら

-目次-
1. 共同配送とは?
1-1.共同配送とは何か?
1-2.共同配送のメリット・デメリット
2. 共同配送の取り組み事例
2-1. コンビニ各社の事例
2-2. スーパー各社の事例
3. 共同配送の導入課題と品質対策
3-1. 共同配送の導入課題
3-2. 共同配送の品質対策
4. まとめ

1.共同配送とは?

1-1.共同配送とは何か?

共同配送とは複数の事業者やメーカーが同じ配送先の荷物を持ち寄り、共同で配送を行う輸送手段(仕組み)のことです。

この手段を活用することで、車両台数を削減しながら効率のよい輸送が可能となるだけでなく、経費削減効果や慢性的な労働力不足、長時間労働の改善、荷役作業の軽減、交通渋滞の緩和効果やCO2の削減効果と多くの効果が期待できます。

1-2.共同配送のメリット・デメリット

では「共同配送」をすることでどのようなメリットが得られ、逆にどんなデメリットがあるのか挙げてみます。

まず、配送コストが削減されるということは大きなメリットとして挙げられます。共同配送では1台のトラックに複数の企業(荷主)の荷物を一括して積載できるので、配送効率が上がり、自ずと配送コストが削減されます。 それ以外にもトラックの配送頻度やトラック台数自体を減少させる効果があるので脱炭素やドライバー不足に対して効果的です。

逆にデメリットはあらゆる荷物と混載されることから個別の荷物の状態を追跡することが困難となることや、複数の企業から集約・集荷した荷物を配送するため、配送料金を統一することが難しい点が挙げられます。

2. 共同配送の取り組み事例

2-1. コンビニエンスストアの事例

ここでは大手コンビニチェーン「セブンイレブン」の共同配送事例をご紹介します。日本国内で2万店舗を超える「セブンイレブン」では商品物流の効率UPは常に課題となっています。

従来はメーカーごとに指定された卸業者(流通会社など)が全国の店舗へ配送をおこなっており、流通経路や物流が煩雑になっていました。そこで共配センターと呼ばれる倉庫を設立し、商品ごとに最適な温度帯に分けられた倉庫環境に一時集約、そこから地域ごとにまとめて配送する経路を構築することで1店舗への配送頻度の減少と店舗での受け入れ頻度の減少につながった例があります(上述の共同配送のメリットが全て含まれています)。

経済産業省 省エネルギー小委員会 資料5-1.「株式会社セブン-イレブン・ジャパン」より

2-2. スーパーマーケットの事例

続いては総合スーパー(GMS)事業を展開しているイオングループよりイオングローバルSCM社の事例をご紹介します。イオングループ社では集荷効率UPに着目した取り組みがみられました。
従来、在庫型地域流通センター(RDC)までの集荷経路には地域ごとに細分化された集荷拠点及び広域エリアにおける幹線輸送を介し、地域配送センターへストックされていました。そこからミルクラン集荷(立ち寄り集荷)と呼ばれる複数箇所からの立ち寄り集荷をおこない、さらに直接、地域配送センターへ輸送することで輸送距離の短縮という効率UPを叶えることができました。

3. 共同配送の導入課題と品質対策

3-1. 共同配送の導入課題

共同配送は配送量も安く抑えられCO2の削減にもつながるため、物流・流通企業を中心に積極的に取り入れるべきなのですが、ただ闇雲に共同配送を行っても利益に繋がらない場合があります。

複数の企業と提携して荷物を集約(集荷)・配送するという業務は想像以上に連携が難しく、例えば一つの企業の商品供給量が突然少なくなった場合、または追加注文によりトラックのスケジュールやルートが変更になる場合などイレギュラーな対応が起こると一社で配送するよりもコストが高くなってしまう場合があります。

共同配送を成功させ、コストを削減させるためにはイレギュラーな配送が無いように取組み企業間でのルールや取扱商品をしっかりと共有し、シュミレーションしておくことが大切です。

3-2. 共同配送の品質対策

ここまで共同配送について解説してきましたが、配送品質についても懸念事項があります。特に温度管理が必要となる商品として、食品などを例にとると常温・冷蔵・冷凍品など管理温度帯が異なる商品は集約して配送することが難しくなります。

通常は温度帯を分けて店舗配送することが一般的なコンビニ各社を例にすると、1店舗あたりの荷量が少ない温度帯の商品は効率を考えれば次の便へ遅らせるなどしますが、販売機会を失ってしまうという見方もあります。少量で違う温度帯の商品を一手に配送することができれば品質・配送効率を落とさず、販売機会も逃さないことに繋がります。

そういったケースで活躍しているのが保冷BOXです。配送頻度を減らすことは販売機会を失うリスクとも考えられますので、できれば日頃の計画配送で入荷されることが望ましいと思います。保冷BOXを活用することで異なる温度帯の商品且つ少量の商品に対して使用することにより従来のすることが実現可能となります。

4. まとめ

今回は「共同配送」について解説させていただきながら、物流業界が抱える課題に触れてきました。今後、ドライバーや人材などの労働力不足が見通される中、各企業も物流拠点やトラックの共同利用も始めており、共同配送の取り組みも広い意味となってくると思われます。

キラックスでは共同配送をサポートできる物流資材、特に温度管理輸送を中心とした輸送品質や作業性の向上などを通じて、業界の一翼を担っていきたいと思います。保冷・保温資材に関してのご相談、お待ちしております。

キラックス理念

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