蓄冷剤とは?保冷剤と蓄冷剤に違いはあるのか?解説します!
・蓄冷剤って何?
・そもそも蓄冷剤ってなんて読むの?
・保冷剤と蓄冷剤の使い分けは?
・保冷剤と蓄冷剤の違いはあるの?
そんな方へ、40年以上に渡って蓄冷剤&保冷剤を販売している株式会社キラックスが、「蓄冷剤とは」を解説し、保冷剤と蓄冷剤の違いをご説明します。
この記事をご一読いただき、お悩み解決の一助になれば幸いです。
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―目次―
1.蓄冷剤とは
1-1.蓄冷剤の読み方
1-2.蓄冷剤の意味
2.保冷剤と蓄冷剤の違い
2-1.保冷剤とは
2-2.保冷剤=蓄冷剤!?
3.蓄冷剤の種類
3-1. ソフトタイプの蓄冷剤
3-2. ハードタイプの蓄冷剤
3-3. 業務用途での蓄冷剤
4.蓄冷剤の威力を最大限に発揮する方法
4-1. 使用環境の重要性
4-2. 蓄冷剤の威力UPのために
5.まとめ
1.蓄冷剤とは
1-1.蓄冷剤の読み方
まずは蓄冷剤の読み方をご紹介します。読み方が分からずに、この記事にたどり着いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
蓄冷剤の正しい読み方は「ちくれいざい」。あまり聞いたことがない言葉かもしれませんね。
1-2.蓄冷剤の意味
「蓄」という漢字の意味は大きく分けて2つ。一つ目は、「やしなう、かう」。家畜(かちく)や畜産(ちくさん)という言葉はこちらの意味でつくられています。
もう一つは「たくわえる」。蓄積(ちくせき)という熟語はこちらの意味を持っています。
それでは、蓄冷剤はどちらの意味を持つ言葉でしょうか。―答えは「たくわえる」。
つまり、蓄冷剤には“冷たさをたくわえておく薬剤”を表しているのです。
2.保冷剤と蓄冷剤の違い
2-1.保冷剤とは
保冷剤の読み方は「ほれいざい」。保という漢字には、「たもつ」という意味があり、保冷剤は“冷たさを保つ薬剤”を表しています。
保冷剤はホームセンターや100円ショップで手軽に購入することができ、私たちの生活に身近な存在。夏場にお弁当が痛まないように使用したり、キャンプやバーベキューなどのアウトドアでも大活躍してくれるアイテムです。
2-2. 保冷剤=蓄冷剤!?
一方、蓄冷剤という言葉はあまり耳にする機会がないかもしれません。初めて「ちくれいざい」という言葉を聞いた時には、それがどんなものなのかイメージすることが難しいでしょう。どんな漢字で書くのか、何を指しているのかが分からずにこの記事を見つけた方もいらっしゃるかもしれませんね。
それもそのはず!なぜなら、蓄冷剤は、“業務用途”で使用される保冷剤を表した言葉だから。そう、実は蓄冷剤は、保冷剤を指しているのです。つまり、蓄冷剤=保冷剤と認識いただいて大丈夫なのです。「なんだ、保冷剤のことなのか~」と思われた方も多いかと思いますが、そうです!「ちくれいざい」とは蓄冷剤=保冷剤のこと。
3.蓄冷剤の種類
蓄冷剤には大きく分けて2つの種類があります。ここではそれぞれの特徴をご紹介します。
ソフトタイプの蓄冷剤は、私たちの生活にも身近なアイテム。ナイロンや不織布フィルムの袋に入っており、溶けると柔らかく変形するのが特徴。軽くて小さいタイプが多く、持ち運びにも便利です。
例えばこんなシーンで使われています。
・洋菓子店でケーキのテイクアウトに
・お弁当や飲み物の温度保持に
ケーキ屋さんでもらった蓄冷剤が冷凍庫にあふれている…なんて方も多いのではないでしょうか。しかし、蓄冷剤は何度も繰り返し使用することができるエコアイテム!ケーキ屋さんでもらった蓄冷剤は再利用することができるので、環境にやさしいアイテムと言えます。
ソフトタイプの蓄冷剤は、融点(固体が液体になる時の温度)が0℃のものが多く、長時間の保冷効果を求める場合や、マイナスの温度を保ちたい時にはあまり使用しません。
ソフトタイプの蓄冷剤は、どちらかと言えば「保冷剤」と呼ばれることが多く、保冷剤=ソフトタイプをイメージされる方が多いのではないでしょうか。
業務用途で使用される場合、ソフトタイプを保冷剤、ハードタイプを蓄冷剤と呼び分けている企業もあります。
3-2. ハードタイプの蓄冷剤
一方、ハードタイプの蓄冷剤は、プラスチックのような硬い容器に入っています。この硬い容器は「ブロー容器」と呼ばれ、ブロータイプの蓄冷剤とも呼ばれます。
特徴は、耐久性に優れ、長時間の使用が可能。ソフトタイプよりも溶けにくいので、長い間保冷効果を持続させたい場合に最適です。
近年ではアウトドアブームの高まりを受けて、ハードタイプの蓄冷剤を使用する方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
例えばこんなシーンで使われています。
・飲み物を冷やすクーラーボックスに
・バーベキュー食材と一緒に発泡スチロールに
日常生活に身近なソフトタイプと異なり、ハードタイプの蓄冷剤は長時間の保冷や、食材の鮮度を維持したい時など、“ここぞ!”という温度管理が必要な場面で活躍してくれるアイテムです。
3-3. 業務用途での蓄冷剤
さらに業務用途として使用されることが多いハードタイプの蓄冷剤。融点0℃のソフトタイプと異なり、ハードタイプにはさまざまな温度帯の蓄冷剤がラインナップされています。
ハードタイプの蓄冷剤は、+3℃~なんと-25℃まで対応可能。冷凍品の温度維持には、ドライアイスが必須と思われる方も多いかもしれませんが、蓄冷剤を使用した場合でもマイナスの温度帯を維持するサポートができるのです。
近年では、ドライアイスの代用として-25℃の蓄冷剤を採用される企業も増えてきています。ドライアイスは使用後に溶けてなくなってしまいますが、蓄冷剤は再利用可能。さらに、ドライアイスは二酸化炭素でできているため、環境面に配慮して蓄冷剤への移行をすすめる企業も。
業務用途としてハードタイプ蓄冷剤の利用は、環境面、経済面の両面でのメリットが多く、温度管理に必要なアイテムとして重宝されているのです。
4.蓄冷剤の威力を最大限に発揮する方法
4-1. 使用環境の重要性
ケーキのテイクアウトなど、短時間の持ち運びの際、蓄冷剤はケーキ箱に入れて使用されます。しかし、持ち運びの時間が5時間~6時間と長時間になる時はどうでしょうか?
蓄冷剤+ケーキ箱のみで長時間持ち運んだ場合、だんだんと蓄冷剤の保冷効果が薄れていきます。その状態のまま何時間もケーキを運ぶとすると、ケーキ本来の鮮度を損なってしまいます。つまり、長時間の温度維持には、蓄冷剤+ケーキ箱だけでは十分ではないのです。
それでは、どうしたら良いのでしょうか。―答えは、“保冷バッグ”の使用。保冷効果を高める保冷バッグを使用することにより、蓄冷剤の溶ける速度が遅くなり、ケーキを適切な温度で維持することができます。
長時間に渡ってケーキを適切な温度で管理するためには、蓄冷剤+ケーキ箱+保冷バッグという環境が必要になるのです。
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4-2. 蓄冷剤の威力UPのために
前述したように、蓄冷剤の効果を活かすためには、保冷バッグのような保冷効果を高める環境が必要です。さらに、保冷バッグの性能が重要な温度管理のポイントに!一言で保冷バッグと言っても、お弁当を入れる小さなバッグから、業務用途で使われる大きな保冷バッグなどさまざま。
特に、業務用途で使用される蓄冷剤には、高い温度管理が求められます。蓄冷剤の威力を最大限に発揮するために、高性能な保冷バッグを選択することが重要に!
・どんなモノの温度を維持したいか
・どのくらいの温度で管理したいか
・何時間維持したいか
・どんな環境で使用したいか
蓄冷剤を使用する環境を細かく確認し、それに見合った保冷バッグを選定することで、蓄冷剤の持つ威力を最大限に活用することができるのです。
5.まとめ
蓄冷剤とは何かお分かりいただけたでしょうか。
今後は、ちくれいざい=蓄冷剤=保冷剤であると覚えていただけると幸いです。どちらも同じアイテムを指していると分かっていれば安心ですね!
さらに業務用途では、ソフトタイプを保冷剤、ハードタイプを蓄冷剤と使い分ける場合もあるという点もおさえておくと◎。
また、蓄冷剤の種類や、蓄冷剤の効果を発揮するために重要な保冷バッグについてもご紹介しました。
40年以上に渡って蓄冷剤&保冷剤を販売している株式会社キラックスでは、業務用保冷バッグの開発製造をする専門チームがあります。蓄冷剤の選定はもちろん、蓄冷剤の使用方法や、適切な温度管理ができる保冷バッグをご提案させていただいております。
弊社が所有する独自のシミュレーターにて、環境に合った温度管理のご提案が可能。
蓄冷剤の選定にお困りの方、温度管理方法を見直したい方、お気軽にお問い合わせください。
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